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最近は写真日記。

テキストサイトとブログ

 テキスト王でこの二つの違いについて上手く説明しているが、僕の周囲の友人や一般的*1には、どうやらブログ自体が理解されていないようだ。テキスト王の分析をまとめると、テキストサイトはサービス業であるが、ブログは路上ミュージシャンとでも考えれば良いだろうか。つまりテキストサイトの場合、お客様本位でサイトが運営され、つまらなけかったり更新が滞ると掲示板にクレームが入る。しかしブログの場合は前提にあるものは自己表現であって、観客は二の次である。
 僕は今までテキストサイトを作る気にはなれなかった。世の中には面白いサイトや役立つサイトが山ほどあって、そういうサイトのほとんどが文字だけではなく画像や動画、サイトの構成が巧妙にできていて、僕にはそこまでのスキルが無かったからだ。HPとしてテキストサイトを持った場合には、テキスト自体も凝ったものでなければならないし、それこそ生半可な文章は書けない。ブログの場合は、根底にはやはりWeblogというものがあって、日記だったり徒然だったりする。特にイタリアに居る間は好きな時にネットに繋げられないし、直ぐに調べに行けるようなところもないので、基本的には資料無しでブログを書いている。
 テキストサイトはネタフリから落ちまで完璧でなければ面白くないが、ブログの場合はほとんどがネタフリで終わる。宮台真司の言うところの「場」を提供するというものが、僕の中でのブログという定義に近い。場を提供し、その場の上でコメントを出し合ったりTrackBackを出したりするのがブログのあるべき姿なんだろう。つまりテキストサイトの場合、掲示板に書かれることは感想であってそこで議論が広がることは稀だろう。ブログの場合は記事の下にはコメント欄があり、そこでネタが広がりを見せる。どうもテキストサイトの日記系HPとブログを混同されがちだが、僕の中ではしっかりとした境界線があって、テキストサイトは話しとして閉じているものでブログは開いているものだと考えている。ブログにしても、「今日はこの本を買いました」とamazon.comにリンクが張られているだけだったりするものもあるが、それでも十分に場を提供していると考えても良いだろう。これをテキストサイトでやると面倒臭い。ほとんどの場合、HPにはプロフィールや画像、様々なテキストがアップしてあって、その中で「今日はこの本を買いました」とアップしたところでHP全体の存在価値が薄れるだけだろう。
 どちらも文字を主体にしたものだが、エヴァビバップ並に前提条件が異なる。自己表現が先か、商業が先か。その差が昨今のテキストサイトとブログの違いなんだろう。

テキスト王 http://park3.wakwak.com/~kudok/index.htm

*1:gooリサーチでのブログ意識調査を元に。ブログを見たことが「ある」人が26.6%、「ない」人が32.6%、「Blog についてよく分からない」人が40.8%