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最近は写真日記。

待つか、鳴かせるか、殺すか:前編

 今朝やっと滞在許可証の申請が終了。1月31日には切れていたので、4週間遅れの更新となった。27日の夕方から、イタリア中部・北部は寒気に覆われ、28日のペルージャの天気予報は雪か雨で、最高気温0度、最低気温−7度ということだった。ただ27日の深夜零時頃には雲一つなく、風が冷たいながらも、雨が降りそうな気配は感じなかった。
 「ビザと滞在許可証(ペルージャの場合)」id:ain_ed:20040313でも書いたが、国立大学に通う場合、ペルージャ外国人大学内のクェストゥーラでは無く、ペルージャのクェストゥーラ本拠地に赴かなければならない。そのためには朝の5時半から他の外国人と共に寒空の下、整理券が配られる8時前まで列に並んでいなければならない。そして申請が終わったのはいつも通り、お昼を過ぎてからだった。たった1枚の書類を申請するのに6時間以上もかかるのである。が、それは既に慣れたことであって、今更諦めがついている。ある意味パスポートより大切な滞在許可証が1ヶ月以上切れていても、ペルージャでは問題なく更新してくれるのは、彼ら自身が処理能力の低さを認めているからだろう*1
 問題は、何故滞在許可証が切れてから4週間も経って申請したかである。ペルージャ外国人大学に通っていれば、滞在許可証の申請 に必要な書類は全て自力で集められる。しかし国立大学に通っていると、在籍証明書と成績証明書が必要になる。僕が在籍するペルージャ大学文哲学部は、その処理能力の低さではクェストゥーラを上回るものがある。というのも日本の大学であれば、「文学部、〜学科、〜専攻」まで窓口がしっかりと別れ、書類が混乱することはないだろうし、それぞれに担当がいるだろう。ましてや証明書の類いは、学生証があれば機械で直ぐに発行できる。
 しかしペルージャ大学文哲学部の窓口は1つしかない。ちなみに文哲学部とは、文学部と哲学部が一緒になったもので、学科は10コース以上あり、その中で専攻がそれぞれ別れる。また修士以上のコースも同じ窓口で対応している様で、それをたった1つの窓口で対応し切れるわけがないのだ。しかも開いている時間は月〜金の午前中、火・木は午後も1時間半ほど受け付けてくれるが、そんな労働時間でどう対処したいのかわからない。
 そして僕が証明書を注文したのは1月の終わり。「え?証明書?1ヶ月から1ヶ月半くらいかかるけれど?ん?ああ、滞在許可証ね。そうね、頑張って見ても2月15日過ぎかしら」申請時に、何度も滞在許可証のためだと訴えたが、結局15日過ぎじゃないと無理だと突っぱねられた。そして15日過ぎに行ってみれば、「ああ、証明書だっけ?まだできてないわ。いつになるかわからないから、電話してみて」と電話番号を書いたメモを渡され、それ以上は取り合ってもらえなかった。ちなみにこの窓口に辿り着くまでに平均でも2時間は並ばないとならない。ミラノ大学ではしっかりと学科毎に窓口が別れ、証明書などはしっかりと責任を持って受け付けてくれるらしい。ミラノまで行かなくても、ペルージャ外国人大学のイタリア人学部でさえも、僕が欲しかった証明書等は2日あればできるとか。それはそうである。紙切れたった3枚で、パソコンからプリントアウトするだけなのだから。
 この処理能力の遅さはイタリア大使館に赴き、ビザを申請したことのある人間ならば必ず経験することでもある。インド大使館に行き、ビザを申請したことがあるが、インド人の方が何倍も処理能力が高いと感じる程に、イタリア人は仕事ができない。それがイタリア人らしさであって、仕事に疲れた日本人に好かれる理由でもあるだろう。

*1:噂では期限が切れても60日間以内であれば更新できるそうだが、これは多分問題がありそう