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最近は写真日記。

恋愛寫眞 Collage of our Life

 これもずっと見れなかった作品で、友人お薦めの作品だった。堤幸彦監督作品だが素直に飛びつけなかったのは、2人の主演。広末涼子松田龍平にまるで魅力を感じないため、後回しになっていた。観賞した結論から言えば「微妙」である。
 まず松田龍平の英語がウザイ。おまけに脚本があまり良くない。あの英語は演出でああいう発音を狙っているのだろうが、ただただ耳障りなだけだった。広末涼子のキャラも、それまでの広末涼子キャラと同じで特に真新しさがない。それが彼女の強みなのかもしれないが、女性版キムタクとでも言えば良いのか、何を演じても広末涼子の表情が変化することがないのだ。
 それと僕は写真やカメラは好きだが、あそこまで街中でパチパチやっているのはどうかと思う。まず僕は人を撮ることをあまりしないが、それは安易に他人を撮りたくないからだ。人には肖像権があるのだから、やはり写真を撮るからには一言断って撮るべきである。しかしそうして一声かけることによって、自然な表情ではなく、カメラを意識した表情になってしまう。気心が知れた友人であればまだしも、何も知らない、風景と同化している他人をあそこまで無邪気に撮れる様な神経の図太さは僕にはない。なのでいつも風景写真ばかりになってしまう。また広末涼子がカメラ片手に連写しながら新宿を走るシーンがあるが、一瞬「気でも違ったか」と感じた。
 そして一番の問題点が小池栄子だろう。銃撃戦とサスペンスにも意味がない。笑いを取りたかったのか、本気なのかはわからないが、見るに堪えなかった。クドカンもそうなのだが、堤幸彦は映画には向いていない。ケイゾク劇場版も、trick劇場版も面白いのは小ネタだけで、やっていることはテレビシリーズの延長でしかなく、良いところドラマスペシャル止まりである。堤幸彦は低予算向けの監督なのかもしれない。
 作中にちりばめられた写真。綺麗だと思える写真は多かったが、自分好みの写真は数枚しかなかった。つまりはこういう写真を自分も撮りたいな、とは思えなかった。
 それ以外は安心して見られる。小ネタのさえは相変わらずだし、脇役も良い。恋愛も描けているし、純愛思考なのでテーマはわかりやすい。主人公が松田龍平ではなくて、あの英語の台詞がなくて、小池栄子が登場しなければ、もうちょっと良い作品に成っていただろう。

「他人を殺しても、自分の人生はたいして変わらないが、自分が死んだら全て終わりだ」

B00009XLKY恋愛寫眞 - Collage of Our Life -
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