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最近は写真日記。

イタリア的な日曜日

 貴族のYと、ドMのI、そして去年9月ペルージャで知り合った女性貴族のRちゃんが遊びにきた。Rちゃんの貴族っぷりは、彼女に会う前からいろいろと聞いていた。「ストレス解消のために、このペルージャで300ユーロ近く買い物する」(地方都市で何万円のショッピングを無駄に楽しめる余裕)とか「お見合い結婚から逃れて海外にいる」とか、Y同様、「市街中心地の高級アパートに住んでいる」とか。
 実際会って話を聞くと想像以上だった。親は医局長(科は忘れた)だかで、とにかく偉い人らしく、「結婚相手は、医者か弁護士しか認めん」と育てられたらしい。大学卒業前から「お見合い」の話が多く、相手は本当に医者か弁護士しかいないそうだ。それから逃れるために、本人は大学卒業後オックスフォードに留学し、そこでマスターを修了、今度はイタリアで語学習得。半年ほどで、ある程度語学を習得し、日本に帰国するや否や某文化会館に就職。今は館長付秘書だとか。ちなみにその仕事に関しても、「地元にいたら結婚の話になるから」逃げるためだそうだ。
 3人が到着したのは13時過ぎ。Yのベンツ(赤)で来るのかと思ったが、地味に電車とタクシーで来たそうだ。ちなみにベンツ(赤)はお母さまの車で、セルシオ(黒)はお父さまの車だったのだが、このセルシオは元々リースだったらしく、「次はレクサスがいいんすよね」という話だった。実際のところ「乗れれば何でも良いんですけれどね」とそんな言動にすら嫌味を感じさせない貴族なのである。
 パスタでも作ろうか、と言っていたが、宅配ピザを取ることに。「イタリアのピザとはやっぱ違う」と「うまいうまい」と言いながらそれらを食い尽くす。
 ドMのIは現在就職活動中だとか。本当は去年の夏から就職活動を始めると言っていたのだが、「面倒臭い」とやっと最近始めたらしい。「で、どうなの?」と聞くと、「ニートフリーター、自立支援なんとかに登録しました」という。何でも「7年間部屋に閉じこもってました」という人や、日本語のわからない中国人がいるとかで、「就職活動どころの騒ぎじゃない」らしい。とりあえず人間観察を楽しんでいるようだ。
 貴族のYは会社の経営があまりうまくいっていないようで、店舗縮小とリストラで大変だったらしい。実際のところそれ意外に不動産収入があって、なんとかなってるみたいな感じで、やっぱり貴族だなと思ったが、そんな貴族のYをRちゃんのお父さまに勧めたところ「そんな業種じゃダメだ」と一蹴されたとか。上には上がいるようだ。
 途中アルバイトのためにドMのIが抜けたが、夕方までゆっくりとお話。彼らが帰った後は、作るはずだったパスタを料理して、何だかペルージャ生活を彷佛とさせるような日曜日だった。