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最近は写真日記。

GW2008

  • 1日目

 目的地は秩父小鹿野町。掛り付けの獣医が転居したため、アインの狂犬病フィラリア予防のために、観光も兼ねて日帰りで行ってきた。GW初日ということもあり、明け方出たにも関わらず関越は酷い渋滞で、現地に着いたのは正午過ぎだった。途中サービスエリアに幾度となく寄ったのだが、何処でもアインは人気で「あ、ソフトバンク!」「おとうさんだ!」と声をかけられていた。
 真新しい動物病院には動物ホテルやドッグランまで整備され、都心ではあり得ない様な贅沢な土地使用で、立地条件も動物には最適な環境だと思えた。お客さん的な扱い(お茶やお菓子を頂き)を受け、試供品のドッグフード・キャットフードを頂き、秩父の漬け物を頂き、おまけにフィラリアの薬も一個辺り1,000円引きという値引きまでして貰った。昼食も知り合いのイタリアンレストランを紹介して頂いた。レストランの料理は当然の如く美味しかったが、何よりも店内がスヌーピーグッズで統一されており、ジュニアが眼を奪われていた。また狭い都内のレストランとは違い、余裕を持ったテーブルレイアウトと、ソファ・テーブルのバランスが絶妙で、子供連れでも寛げるスペースとなっていた。
 秩父を訪れるのは初めてだったが、予想以上に景観が素晴らしくて時間を掛けて周りたい場所になってしまった。動物病院の近くに小規模の化石博物館があり、パレオパラドキシア秩父の地学について一通りの知識を得ることができた。小さいながらも良く整理・展示された博物館で、後に述べるさきたま古墳群の博物館とは偉い違いだった。
 帰りは高速を使わず下の道で帰宅。行きの半分以下の時間で帰ることができた。次回秩父に行く際はしっかりとスケジュールを組んで、できれば泊りがけでゆっくりと観光できたらと思う。

  • 2日目

 義姉参加で、先日2才に成ったジュニアのお誕生日会。内容はジュニアの好きな物ばかりを作るということで、ハンバーグとミネストローネ、カルボナーラ、ケーキを手作り。ハンバーグとミネストローネは奥さんが、カルボナーラは僕が、ケーキのスポンジは奥さんが焼いて、苺や生クリーム、チョコのデコレーションは義姉が行った。カルボナーラ以外は完璧な出来で、ジュニアもご満悦の様子だった。
 特筆すべきはイベント内容ではなく、イベント前の超偶然である。近場のユニクロに立ち寄った所、ユニクロTシャツを選んでいるある男性に目が止まった。どこかで見た顔である。横顔を見ながら、頭の中で認証が進む。出た答えに多少驚いたが、可能性はゼロではない。確認可能な奥さんはその場にいなかったので、思いきって声をかけてみた。「タケシ先生?」。振り返った男性は、驚きと戸惑いを隠せない表情だったが、次第に合点がいったように、「ああ、こんな偶然てあるものなんだねぇ」と声を発した。
 その男性はイタリア外国人大学の日本語講師で、ペルージャにあっては中田同様に名の知れた人である。僕も留学時代はお世話になり、今でも家族ぐるみでお世話になっている。話を聞けば帰国したばかりで、着替え等もないからユニクロで仕入れていた所に居合わせた、という事だった。今回の帰国は相変わらず仕事上での事で、手が空いたら食事でも、と僕らは別れた。予想もしていなかった偶然にただただ驚くばかりで、まともな会話が中々できなかったが、日本の生活に慣れ始めている僕には良い刺激になった。

  • 3日目

 奥さんの同級生一家とさきたま古墳群へ。奥さんと子供達は既に知った仲だが、僕と旦那さんは今回で2回目である。旦那さんは僕と同い年ながら、IT企業の社長さん。以前一緒に食事をした時に「ain_edさんの会社さんと取引させて頂いてます」と意外な繋がりが発覚したが、20半ばで起業して、しっかりと成長企業だと言うから立派である。組織を継続していく中で色々な苦難があることを話してくれたが、人を管理する立場として貴重な話を聞けた。
 当日は今にも雨が降りそうな曇天空だったが、見学中はもってくれた。古墳群は想像以上に公園として整備されており、古墳の観光客より公園の芝生で遊ぶ人の方が多かった。僕らはとりあえず古墳に登った。2つ程登った所で、子供達が流石に飽きはじめた為、隣接された展示館に向かった。
 常設と企画展に別れており、企画展の内容に比べ常設展示の内容は薄くて物足りないものだった(稲荷山古墳の鉄剣があるにも関わらず)。企画展ではテーマに沿った展示となっており、しっかりと展示物の説明があるのだが、常設展示はただ単に出土したものを接合、修復し、ただ並べました、というものになっていた。多少考古学をかじった人間であればわかるだろうが、全く無知の人間には意味がわからない。修復、復元された円筒埴輪を見て「こんなにしっかりと残ってるんだねぇ」と声を上げて老人が見ていたが、元になる埴輪片は3割程度しか見当たらず、7割が復元によるものだったが、その説明さえなかった(修復部分も「敢えて」わかる様になっていない)。同様に、一緒に行った家族も目の前に並べられた遺物が何なのかわからず首をかしげていた。世界遺産登録を目指す、という割には一般人には優しくない。ケンケンと縄文VS弥生展を見に行った時の彼の言葉を思い出す。「で、この記号とか、名前とか何を意味してんの?誰に何を伝えようとしているの?」という疑問こそが今の考古学に最も欠けている部分ではあるのだろう。
 見学後は行田名物ゼリーフライを食し、カラオケへ。キッヅルームを予約してあったので、子供達がおもちゃに惑わされている間に親は歌いまくる。久しぶりのカラオケで、何を歌ったら良いか迷ってしまったが、良いストレス発散にはなった。
 家族ぐるみのつき合いが増え、本当に様々な人に巡り会う。「家族」を通して学ぶ事は多く、その中で得られる繋がりをもっと太い物にしていくことが今後問われる課題だろうか。
 最終日4日目は、家でゆっくり。あっという間のGWだったが、有意義な時間を過ごせた。贅沢を言えば、カレンダー通りの休みではなく、ずらしたGWがベストだった。