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最近は写真日記。

三井アウトレットパーク入間

 日曜日、恐る恐る行ってみた。選択肢として佐野プレミアムアウトレットか平林寺か吉見百穴東武動物公園があったのだけれど、天候が不安定ということもあって屋内型を選んだのである。
 後5Kmというところで渋滞である。ナビで迂回路を探し裏道から入口に近づくと、駐車場もほぼ満車状態であった。特に隣接されたコストコの駐車場渋滞は酷く、アウトレットパーク入間の方が入り易かった。
 中に入ってみても、人、人、人である。スムーズにベビーカーを押せず、テナントに入ろうにもベビーカーが通れる程の通路幅もなく、という状況だ。僕と奥さんが一番苦手とする状況である。僕は渋滞していた時点で「他にしないか?」と言おうかと思ったが、後々聞くと奥さんもそう思っていたらしい。HPを見る限り、子連れのファミリーにも優しい作りです、という雰囲気ではあったが全く違っていた。
 一番うんざりしたのが食事スペースである。フードコートは満員で、食事が終わりそうなテーブルに順番待ちをしている。また飲食テナントには長い行列ができ、全く動きそうにもない。大人だけならばどうにかなる問題だが、お腹を空かせた子どもたちはどうにもならない。結局、同様に行列のできたパーク内のコンビニで食事を買い、外のベンチで遅いランチとなった。食事を取るだけに、1時間以上かかったが、普通にフードコートや飲食テナントに並んだらそれ以上に時間がかかるだろう。
 この時点でテンションは下がりまくりである。「買う物買って、早く帰ろう」そう決意し、さっさと買い物を済ませる。ウインドウショッピングも散歩もなしである。コストコには近よりもしなかった。ちゃっちゃと駐車場を後にするとまた渋滞である。夕方になっても来客者数に変化は無いようで、駐車場待ちが続いていた。帰りの道も酷い渋滞なので、またナビで迂回路を探し、早々に帰宅。「後10年位は行かねぇ」と奥さんと同意した。
 三井不動産のアウトレットは都市近郊型であるが、チェルシージャパンは郊外型である。仙台では双方がぶつかり合う格好になっているが、自ずとターゲットが分散されるのではないかと考えている。デベロッパーの意向は不明だが、三井不動産のアウトレットはファミリー向けという位置づけだとしても、小学生以上の(二足歩行を前提とした)ファミリータイプである。テナントも同様にbaby系は希少で、kids系が上回る。但し上回るといっても、8割方はアダルトで子供を主眼に置いていない。
 チェルシージャパン(ここでは佐野プレミアムアウトレットを想定)の場合、傾向が異なり、baby系が3割、kids系が2割、アダルトが5割という感じである。僕らが購入した物を見ても、アウトレットパーク入間では大人のものしか購入しなかったが、佐野プレミアムアウトレットでは子供用品が5割、家族用が3割、大人用が2割という割合だった。またテナントのみならず施設も充実しており、ショッピングに飽きた子どもたちを遊ばせられる場所が広く、都市型公園以上の広さを持ったスペースを子どもたちに用意している(よちよち歩きの乳幼児が遊べる)。つまりチェルシージャパンの場合は、乳幼児を持つベビーカーファミリーを対象とした作りとなっている様だ。
 その差が感じられたのが双方のトイレの作りある。三井不動産の場合は、通常デパートに設置されている様なトイレスペース(ベビーカーや車いすがすれ違えない幅)だが、チェルシージャパンの場合はモール型のトイレを一層広くし、ベビーカーが数台入っても歩行の邪魔にならない様になっていた。
 都市近郊型と郊外型で土地での縛りがあるのは承知だが、であるなら最初から告知をして欲しいものだ。休日は来客者が多数のため(キャパオーバー)、二足歩行でなければショッピングや飲食は困難です、と。HP上で乳幼児連れでも問題ない、という表現をするだけではなく、その状況に応じた情報を流すのもユーザビリティなのではないかと思うのだ。平日に行けばまた違うのだろうが顧客満足度で言えばゼロ点である(あの状況だと子連れじゃなくても、僕はアウトだ)。
 アウトレットパーク入間と佐野プレミアムアウトレットだけでの感想だが、近場で直接感じ取れる両デベロッパーの方向性の違いが端的に現れている気がする。消費意欲をかき立てることを主眼とするか、居心地の良さを追求するか、最近のモールなども有名テナントを招聘するか、設備に投資するかで方向性が分かれている様だが、「他でも買える」と「あそこにもう一度行きたい」という一顧客の感想としてはその存在意義はまるで違うだろう。