apoPTOSIS:mod.HB

最近は写真日記。

プレイヤーからゲームマスターに。そしてゲームマスターはルールからゲームを作り直す。

部下に仕事をさせない課長〔後編〕より。

それは,リーダー教育を見直すしかない。未熟で不完全なリーダーを作らないためには,特にリーダーの「マインドセット」教育に真剣に取り組むことが必要だ。

それは,「リーダーになったら,担当者の仕事を取り上げる」ことに他ならない。

 筆者は,常に多くのベンダーの部長,経営者クラスに「仕事を取り上げる」ことが必要であると告げてきたが,それを真剣に聞く人は少なかった。そんなことをしたら,「人件費が無駄になるし,怠け癖のある人間は遊んでしまい,真面目で自分の仕事が見つからない人間はおかしくなる」というのがその理由だ。

よい素材を探し,徹底的に考えさせるんだ。上が考えてやらせるのでは駄目だ。自分で考えさせるんだ。指導者は医者と同じだ。よくないところを治してやれ,でも,最後は本人の努力がないと治らない。それを肝に銘じておけ。

 僕の現在の肩書きはリーダーである。派遣から社員になって、その年の年末にはリーダーという肩書きがついた。SE職のリーダーと、広告出版でのリーダーは全く別物だろうが、スタッフを管理、指導するという立場では根源は同じだろう。僕が抱えるスタッフは14人だから、企業によってはそれなりの組織と成り得る。
 当初はスタッフと同様の仕事をしていた。が、上の人間からは「手を出すな」と事ある毎に注意をされた。当時は意味がわからなかった。なぜならスタッフと同様の仕事をしなければ、僕の仕事がなくなってしまい、ある意味暇人となってしまうからだ。しかし当時抱えていたある顧客が問題となった。規模で言えば月売億単位の顧客である。僕の部署では何百社ある内の1社でしかないのだが、営業から制作まで全ての運用を見直さない限り週単位で対応できない事態となり、ただスタッフと同じ様な仕事をこなしているだけでは業務効率は下がる一方だった。
 その時に始めて僕の仕事に気がついた。作業効率、生産性を上げる為に何を改善するべきなのか。その為には何が必要で、どんな準備をしなければならないのか。管轄外に出てコミュニケーションを図り、職種として契約外の事も引き受け、結果的に全体の流れが変わった。今でもその姿勢は変わらず、今まで組織になかったポジションを立ち上げ、更には社内的にはタブーとされている部分に手を付けようとしている。「こわい物知らずだねぇ」と他部署の人間からは心配されるが、別に今の会社でしか自分が通用しないとは思っていないから、それでクビになったら転職するまでである。ただ今の所、直轄の上司にも、その上の方々にも、そして取締役と言われる方々にも「好きにやれ」と言われているので、一方的にクビにされる心配はない様だ。
 後数ヶ月でリーダーとしての1年が経過しようとしているが、スタッフから離れた分リーダーとしての仕事は板に付いてきた気がする。スタッフから「本当に仕事してますか?」と言われる位に、スタッフからかけ離れた仕事をしている位がリーダー職には丁度良いのだろう(全然仕事してない時ももちろんあるのだけれども)。