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最近は写真日記。

会津若松の若松って何?: 2日目

 朝の5時ごろ目が覚め、下のフロアを見るとすでに奥さんが化粧をしていた。見なかったフリをして、2度寝。
 「パパぁ、おきてよぉ」というジュニアの声で起きると、すでに7:30。朝風呂に行き、朝食の用意をする。食堂に向かうとほとんどの人が食べ終わっていたらしく、最後は僕らのみとなった。朝から腹いっぱい食べて、もう一度寝たい気分になった。といっても時間は限られているのでチェックアウトの準備をする。フロントで支払いを済ませると、半額となった。
 目的地は喜多方。目的はラーメンである。颯爽と出発したが良いが、喜多方市に着いたのが11時前。あまりにもランチに早すぎるし、何よりも朝たらふく食べたので満腹感いっぱいである。先日観光案内所でもらった観光マップを眺め、行き先を探す。そこでたどり着いたのが熊野神社である。ナビにはしっかりと出てきたのだが、途中のコンビニで確認したら「そんな神社は聞いたことが…」と言われる。後々知ったのだが熊野神社という名前ではなく、長床という名で知られているそうである。
 鳥居に向かう一本道から期待が膨らむ。明らかに朽ちた感じの鳥居である。が、その癖注連縄はしっかりとしている。拝観料を取られたが「保護運営のため」という理由がわかるため、迷いなく支払う。「小学生以下は無料です」と書かれていた。というのも、ブランコが境内に設置されているので、子供たちが遊べるのである。多分中学生とか高校生でもお金は取らないのだろう。
新宮熊野神社 - Wikiより。

新宮熊野神社(しんぐうくまのじんじゃ)は福島県喜多方市慶徳町新宮にある神社。「新宮」と称しているが、本宮・新宮・那智熊野三山を祀っている。「長床」と呼ばれている拝殿があることで有名である。現在は、長床のほか、熊野三社本殿、文殊堂、観音堂が残されている。また、長床前にある大銀杏は高さ30m・根本周り8.1mで樹齢は600年といわれ、喜多方市天然記念物に指定されている。

 鳥居のみならず、樹木も年月を経ている。どの幹も太く、樹皮が剥がれているが、それでいて枝は上にしっかりと伸び葉がついている。観光マップに写真が載っていた長床、つまりは拝殿には、別段何があるわけでもなかったが、お参りをする。その後本殿に上がるが、仏像は宝物殿に全て安置されている様子だった。
 もぉー、という牛の声が聞こえた。木々の間を確認すればすぐ隣に牛納屋があり、子牛が隙間から首を出していた。ジュニアは興味津々だったが、ちびジュニアはその声に驚いてしまい「こあい、こあい。だっこのだっこの」と奥さんにしがみついていた。
 時間を見ればお昼時。休憩所で牛の置物で遊んでから出発である。やっと美味しくラーメンが食べられるのだ。ホテルで手に入れた喜多方ラーメンマップを確認し、クラシックなラーメンと評判のお店に向かった。メニューは3種類のみ。ラーメン、チャーシューメン、タンメンのみである。オーダーを取っている間に次から次へと客が入り、外を見れば並んでいる。「9人、外で待っているからよろしく」老人会だろうか、栃木訛りの老人が団体を仕切っていた。残念ながら店内は狭く、12人がキャパなのである。
 僕はチャーシューメン、奥さんはタンメン、ジュニアたちは奥さんのタンメン。僕は基本的に濃厚とんこつしか食べないので、ひさしぶりのさっぱりしょうゆである。久しぶりに食べると美味しくて、あっという間に平らげてしまった。「ねぇ、それ普通のラーメンとあんまり変わんなくない?チャーシューメンなのに」と他の人のラーメンを観察しながら僕に駄目だしをした。「そんなんで250円の差が…」という意味である(ラーメン550円、チャーシューメン800円)。
 「さて、食事もしたし次はどこへ?」ナビゲーターの奥さんに聞いてみる「……」「…?」「…次は、ソースかつ丼」「そ、どこよ?」「いや、無理。私、無理。お腹いっぱい」というわけで、行き場を無くしたのである。結局鶴ヶ城に戻り、隣接された福島県立博物館に入る。さすがは県博という作りで、建築自体がモダンである。展示に関しても見ごたえがあり、天地人とか白虎隊とか松平容保なんかもメインにはなりえないのである。
 見学後、庭の桜を鑑賞し、いよいよソースカツ丼を食べに行く。ソースかつ丼マップを片手に、色々な店舗に向かうが休憩中だったり、入りにくそうだったりで、なかじまに向かう。ぶっちゃけソースかつ丼をなめていた。というより僕はとんかつにはからしのみつけたい人で、ソースなんかかけて衣がぐちゃぐちゃになったものなんか興味がなかった。それが全くの食わず嫌いだった。カツ重の甘さが嫌いで一切手を出していなかったが、なかじまの煮込みかつ丼は一味違う。かつと卵、ご飯の間に秘伝のソースがかかっており、食べ飽きないのである。奥さんはシンプルなキャベツソースかつ丼を注文していたが、本当に旨い。迷わず追加注文し、僕はキャベツソースかつ丼も食べてしまった。おまけで豚汁をつけてくれたのだが、これまた美味しく、ジュニアたちが全部平らげていた。隣に座っていたギャルの格好をした豚が、ソースかつ丼をほおばる姿を見て、ジュニアに「ともぐい。ともぐい」と教えていたのは可愛い秘密なのである。
 食後は帰路に着く。白川まで戻らず、磐越道路を使い郡山から東北道へと入る。土曜日ではあったものの渋滞にも合わず、4時間後には自宅に着いた。高速道路を降りる際、割引額が1,300円と表示されたことには驚いたが、多分日本道路公団はもっと前からその金額にできたはずなのである。交通費は往復5,000円程度。土日のみで動けばその半分で済むが、時間は倍以上かかるだろう。ガスは行く前に入れただけで、平均燃費は13km。セレナの公示通りの数字ではあるが、購入した頃よりも燃費は伸びている様だ。
 家に着いた時にはジュニアたちは睡魔に負けてしまっていて、僕ら夫婦もお土産の楽しみを開く前に眠りについてしまった。3ヶ月に1度の割合で家族旅行、半年に1度の割合でお泊り旅行をしているが、回数を重ねる度に楽しくなっていく。というよりもそれぞれのお互いが「美味しいものを食べる」に集中してしまっているので、その他の観光はおまけ程度でしかないのだ。だから食事の写真がないのである。意図的に載せていないのではなく、本当に一枚も撮っていないのである。カメラを持つ前に食べてしまう。食べ終わってから撮ればよかったと思うのだが、撮ってしまうと次回楽しめない気がして、良しとしている。そんな感じで、また旅行に行けたらと思う。
 ちなみにジュニアの耳は、傷がのこったものの大丈夫そうである。奥さんが貼った絆創膏はたっぷりとジュニアの血を吸っていたけれど、そのおかげか、流血しなくなっていた。実際の傷が浅かったのか、それが子供の回復力なのか、人間て本当に色々な力を持っているなと思った次第である。

磐梯山温泉ホテル
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泊まったキッズルーム
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