apoPTOSIS:mod.HB

最近は写真日記。

30を過ぎたらカーディガン

 なぜサックスなのかぶりに、幼なじみと再会する。当初は忘年会→新年会→ずれ込み2月という結果の集合である。午前中はジュニアが通う保育園で、お遊戯会的なものが開催された為、14:00近くの集合となった。「今回は出前で」と言っていたにも関わらず、幼なじみの奥さんはしっかりと焼きそばとおつまみを作ってくれていて、とりあえずそれを元に乾杯。もう1人の幼なじみはバンクーバーオリンピックの開会式に夢中で、随時実況してくれる。要らないサービスである。
 出前はピザ&ポテト&チキン。子どもたちはポテトに夢中になり、おっさん3人はとりあえず食べまくる。ビール→日本酒→コーヒー→コーヒー→お茶→サイダーという流れである。「コーラと言ったのに、サイダー買ってきた」と、奥さんに怒られながらも幼なじみはサイダーを注いでまわる。美味いことは確かではある。
 何を話したのかあんまり覚えていないが、もう1人の幼なじみの恋話にワクテカした。おっさんたち32才。相手は22才だという。3人の中で唯一の独身であるYUくん(幼なじみ)は、「結婚したいねぇ」とつぶやきながらも相手が見つからない。見つからないは妥当ではないかもしれないが、とにかく相手に恵まれない。同棲していたかと思えば相手が突然ハワイに行ってキャバ嬢になったとか、そんな話しばかりである。
 22才の相手は居酒屋で話しかけたんだとか。小さくてキレイ系、いつもミニスカート、らしい。「抱けばいいんじゃねぇの?」とうちの奥さんがおっさん発言をすると、「実際、そこまで興味がない」とニヒルなYUくん。そんな事を言いながらもしっかりと着信には反応していていて、話しの内容は仕事の愚痴とかだった。次の日はバレンタインデーで、「期待してんじゃん?」と勝手に盛り上がるおっさんたち。一度電話を切ったかと思えば、すぐにまた電話があって、まるで恋の始まりの様な感じだった。結果的には何も起こらなかったのだけれども。
 相変わらず思い出話しもなく、今後どうする?何て人生相談もなく、ただただご飯を食べてお酒を飲んだだけの時間。幼なじみ、というタグがあるからではないと思うけれど、他人の家とは思えないくらいくつろいでしまった。気がつけば誰の家の子供を抱いているかわからない状況で、幼なじみの下の子はうちの奥さんの手の中で寝ていた。ジュニアは上の子と遊び通し、ちびジュニはただただご飯を食べていて、何度もドリンクをこぼしていた。この間の2万円のジャイアンを、ちびジュニが気に入っていたが、「それだけはやれん」とはっきり断られていた。
 何というか、この年になってやっと幼なじみの本領発揮というか、幼なじみなんだな、と腑に落ちるというか、そんな満ち足りた時間を過ごした。幼なじみの家を出たときは21:30を回っていて、随分と長居をしてしまった。幼なじみの奥さんは疲れてしまったかも、と思いながら、今度はうちでという約束をして帰路に着いたのだった。その時には22才の女子を見られたらと思うのである。
 ちなみにタイトルであるが、気が付いたら3人ともカーディガンを着ていた。しかもどれも違うタイプの。30才を過ぎたら、カーディガンは必需品なのである。