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最近は写真日記。

ルパン三世:風魔一族の陰謀

 イタリアに帰って来て、友人に貸してもらったDVD。どうやらイタリアの売店でシリーズ化されてルパン三世のDVDが売られているらしい。日本語とイタリア語どちらでも楽しめる。友人には「映像は良いけれど、声優に違和感があるから」と言われたが、僕はそんなことは無かった。
 ネットで調べてみると、どうやらファンには不評の作品のようだ。その原因は何といっても声優陣だとか。確かにルパンは山田康雄と、僕も育ってきてはいるが、そこまで入れ込んではいないので問題は無かった。逆に現在の栗田貫一の声の方がどうも面白味に欠ける。というのも山田康雄の物真似が上手くても、声優としての能力は別物だからだ。帰国している間に見た「ルパン三世 盗まれたルパン〜コピーキャットは真夏の蝶〜」では声優として成長してはいるが、作品自体の質が落ちている。
 そういう意味でこの風魔一族の陰謀はかなり新鮮だった。宮崎駿カリオストロの城は何度見たかわからないが、それに負けないくらい細部の作りが凝っていた。アクションシーンは、今のデジタル化されてのっぺりした映像よりも迫力がある。キャラもそれぞれ立っており、毎年金曜ロードショーで放映される作品より、キャラが物語にのっている。物語もしっかりと作り込まれていて飽きることがない。最近のルパン三世は物語で楽しませるというよりは、既に存在しているファンのためのサービス作品でしか無いように感じる。
 風魔一族の陰謀は、出だしから物語に引き込まれる。何故なら、あの石川五右ェ門の挙式から始まるからだ。しかも花嫁は明らかに10代である。おまけに銭形警部は出家している。峰不二子の不自然なセクシーショットは無いし、ルパンと次元大介のコンビは定番通り。最近のルパンに「ちょっと違くないか?」と感じたら、「ああ、こんな可能性もあったんだ」と過去の分岐点を見返して見るのも良いかもしれない。
 ちなみに山寺宏一が警官Bとして出ているが、作品を見ていても認識できなかった。残念。

ルパン三世 風魔一族の陰謀

発売日 2003/10/24
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