どうにかなる日々:志村貴子
古本屋巡りをしていてやっと見つけた、どうにかなる日々。2巻も売っていたが、値段がそこまで落ちていないので、とりあえず1巻だけ購入。敷居の住人、放浪息子のイメージが強いので、読んでみて少々驚いた。
内容は性に関するものばかり。セックスの嵐である。ほぼエロ本状態。レズあり、ホモあり。志村貴子の絵なので、エロさは低いのだが、短編のわりに裸が多過ぎる。今までも基本的に物語性は薄いのだが、このどうにかなる日々に至っては、ほとんど物語がない。かといって、キャラクターが立っているわけではないので、そこはやはり志村ワールドなのだろう。
志村貴子をこの「どうにかなる日々」で始めて目にした読者は、多分敷居の住人まで辿り着けない様な気がする。ただ連作である「ハッピーなエンド」と「先生のくせに」は、志村貴子らしさが多々見られるので、少しは救いがあるかもしれない。僕がどうにかなる日々で志村貴子に出会っていたら、間違いなく敷居の住人には辿り着かなかったと思うけれど。