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最近は写真日記。

オーストラリア語学留学:その9

 IELTSコースに登録したものの、面白味は何もなかった。10ヶ月の滞在でイヤというほど文法は叩き込まれ、揚げ句にCFCコースでは日常会話では絶対に使わない単語まで覚えさせられていたので、IELTSコースで学んだことといったら、テストの傾向と対策くらいで、新しい発見があったわけでもなかった。ただ当時、僕は文章を書くことが何よりも苦手だった(今に比べて)。それでも日記は毎日つけていたし、遠距離恋愛をしていた彼女には毎日手紙を書き、それを週に一度まとめて送っていたが、他人に見せられる様な文章はまるで書けなかったのである(今に比べて)。CFCコースでも小論文形式の文章を何度も書かされたが、このIELTSでも同様で、その度に「やる気あるの?」と怒られた。講師に、「日本語でも文章が上手く書けないから、それを英語で書くのは無理だ」と言ったら、「君はまだ若いからこれからそういう練習をしなさい」みたいなことを言われた気がする。
 2週間程授業を受けて、模試を受けた。リスニング・リーディング・ライティングの筆記だけだったが、リスニングとライティングは7前後で、リーディングだけが8.6とほぼ満点だった。講師曰く「リーディングができるのに何故ライティングができないのか、わからない」ということだったが、インプットとアウトプットの原理がわかった今であれば、その言葉の意味もわかる気がする。模試の結果がある程度良くても、僕はIELTSを受ける気が無かったので、モチベーションは相変わらずだった。本気で勉強している生徒には本当に良い迷惑だったことだろう。結局1ヶ月程でIELTSコースは終了し、元の一般コースに戻ることになった。
 私生活の方では、オーストラリアで出会った年上の女性と暮らし始め、ホームステイから抜けて、1人暮らしというか、同棲気分を味わうことになった。日本帰国まで1ヶ月程だったかと思う。その頃には、授業はそっちのけで、オーストラリアで出会った様々な人たちと日々を過ごし、自分の中で段階的に気持ちの整理、つまりは帰国の準備を始めていた。