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最近は写真日記。

One Piece The Movie オマツリ男爵と秘密の島

 GAINAXに就職した高校の同級生がキャラデザ・作画監督でクレジットしているので鑑賞。原作ワンピースは欠かさず読んでいるが、劇場版に関しては良い印象が無い。今回の作品も例に漏れず、「尾田栄一郎はこれで了解したのか?」と思える様な内容だった。
ネタバレあり。
 映像や演出では今までの劇場版には無い様な力の入れようだったが、何よりもキャラがおかしい。仲間をテーマに持ってきているのに、ルフィが弱過ぎる。例えば原作であれば、仲間の危機ほど、ルフィは強さを発揮する。それが今作中では弱音を吐くし、やられてばかり。これは原作ではあり得ない。自分のドジによって戦闘不能に陥ることはあっても、戦闘によって立ち上がれなくなる様なことはまずない。それも仲間の命をかけた戦闘でだ。他の仲間たちにしても弱過ぎる。ゾロとサンジは表面上犬猿の仲ではあっても、お互いの強さを信頼している。原作ではその信頼は揺るぎのないものだろう。
 ナミにしても今作中、突然ウソップを毛嫌いし始めるが、意味がわからない。食事に毒を盛られたとか、島の空気が花によって汚染されていて、その影響を受けるとか、そういう説明は一切ない。チョッパーは1人で頑張っているし、最強のロビンちゃんは、その知性を見せつける暇も無い。他の脇役にしても、その必要性が感じられない。ジャンプ作品であれば、ルフィが脇役を元気づけ奮い立たせる役なのに、それが入れ代わってしまっていて、まるで面白くない。
 初めてワンピースを見た彼女が「この主人公ダサい。っていうか、ウダウダ言っててウザイ」とルフィを酷評するほどのキャラだった。原作を読んでいる人間はルフィの強さを知っているが、この作品で初めてワンピースを知った人間には、ワンピースの面白さはまるで伝わらないデキである。

ONE PIECE ーオマツリ男爵と秘密の島
細田守インタビュー
http://www.style.fm/as/13_special/mini_050815.shtml

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尾田栄一郎 田中真弓 中井和哉

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