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最近は写真日記。

インベーダーゲームとゲーセン

 近くに住む工学お兄さんは、僕が子供の頃にゲームを教えてくれた。置く場所が無いからと僕の家に、インベーダーゲームを持ってきた。家庭用ゲーム機ではなくて、業務用。それからことあるごとに基盤を持ってきたり、新しい筐体を持ってきたりして僕の家で遊んでいた。ゲームセンターに通い出したのは中学に入ってから。それまで僕は家庭用ゲーム機に魅力を感じていたからだ。通うキッカケを作ったのはスト2
 僕らの周りではスト2の上手い奴が本当のゲーマーだった。格闘ゲームスト2しかなくて、それまでにスパルタンXしかやったことのない僕は波動拳を出すのに一苦労だった。昇竜拳なんて偶然でしか出せなかったし、ヨガフレイムなんて絶対に無理だと思った。それからSNKの格闘ゲームが流行だし、バーチャや鉄拳が出て、今では何が何だかわからない。カプコンvsSNKが出た日には意味がわからなかった。
 セガのゲームは業務用では面白いけれど、家庭用ではいまいちだった。バーチャストライカーバーチャファイターバーチャロン。どれも家庭用に移植されたけれど、業務用の迫力には及ばない。映画館で見た映画を家庭で見て物足りなさを感じるように。セガのゲームはどうも家庭向きではない。
 UFOキャッチャーが出て、プリクラが流行して男臭かったゲーセンが少しは華やかになった。僕が中学の時ゲーセンはヤンキーの溜まり場で、女性を見る事はまずなかったし、女子をゲーセンに連れて行くのは大体がヤンキー系だった。今は時間帯によっては女性の方が多いのではないだろうか。特にプリクラコーナーとUFOキャッチャーが充実しているゲーセンなんかは。
 メダルゲームやコインゲームは、僕はまるで好きになれなかった。競馬やブラックジャックにボーカー。メダル落としにしてもそうだ。競馬は現実にできるし、カジノに行けば本当のお金と換金してもらえる。ビデオゲームが嫌いなやつは、「あんなのただのバーチャルじゃん」と言っていたけれど、バーチャルの意味を履き違えている気もする。バーチャルはバーチャルと認知して遊ぶものだ。
 どうもゲームの話しになると懐古的になってしまうけれど、最近の業務用で面白かったのはガンダムDX。もちろん4人対戦。今は続編が出ているらしい、しかもΖ版。これは家庭用ゲーム機だけか。このゲーム、もっと本格的に作ったらもっと面白いだろうに。例えばコントローラーがバーチャロン式だったり。コクピット使用にしたり。金はかかりそうだけれど、日本のゲーム社会であれば元は取れそうな気もする。
 インベーダーゲームを見たときに、どうしてこんな大きなものにソフトが一つしかないのか疑問だった。ファミコンはあんなに小さくて、ソフトを変えればどんなゲームでも楽しめるのに。ゲーセンに通うようになってその意味がわかった。映画館とTVのようなもの。今では家庭用から業務用への移植もあってその境界線は希薄になりつつあるけれど、360Rのようなゲームセンターでしか体験できないようなゲームが作り続けられたらと願う。全てが一般化されて平均化されないように、そしてゲーマーという肩書きが認められるような社会があったら文化としては最高だと思う。将棋や囲碁がプロとして認められているように、ビデオゲームがいつの日か同等の地位を獲得できたら、僕はそんな国を誇りに思うことができるだろう。