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最近は写真日記。

ペルージャでのイタリア人的生活(遊)

 イタリア人の遊びとは何か。行ってしまえば、ナンパを兼ねた散歩である。週末になれば夕食後、若者たちは町の中心(Centro)に集まりパブや外で飲み始める。ペルージャは小さな町でお店も決まっているからお客のほとんどは常連。そういったお店を飲み歩き、新しい外国人を見つければ声をかけたりして、最後はディスコに行き着く。
 休みの日も同様で、町を散歩したり、スポーツをしたり。家でゆっくりする人間も居るが、夜はどうやら外に出て散歩をするのが慣習らしい。パブにしても音楽の差はあれど、何処も彼処も似たり寄ったりで、何処に行っても同じような雰囲気である。屋内娯楽は日本に較べれば圧倒的に少ない。ボーリングやビリヤードなどもあるが、車がないと行けない。カラオケは存在しないようだ。その代わりにパブでは生演奏や生ライブがあって、突然イタリア人が歌いだしたりする。
 イタリア人=サッカーというイメージがあるかもしれないが、放送されるサッカーの試合はほとんどがビッグクラブでペルージャの試合はローカル番組で夜中にやっていたりする。またスタジアムにしても毎週人の入りが良いわけでもないし、全天候型のスタジアムではないので天候に左右される。言ってしまえば日本人が野球を好きな程度に、彼らもサッカーが好きなのである。だからイメージ程、日常的にサッカーの話しは出てこない。
 そうすると、結局彼らの娯楽は、人に会って話しをして、ワインを飲んで気持ち良くなることなんだろう。イタリア人は本当に良くしゃべる。こっちが急いでいても、お構いなしに話し始める。原始的な娯楽と言ってしまえば、確かに子供じみている気はするが、人間的で社会的である。飲んで騒いで、新しい出会いを求める。それだけで欲求を満たすことのできる社会環境は、人間の住む環境としては理想なのかもしれない。