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最近は写真日記。

Eurochocolate:ユーロ・チョコレート

 ペルージャでの国際行事と言えばウンブリアジャズとユーロ・チョコレート。ウンブリアジャズは真夏に。ユーロ・チョコレートは秋に。今年のユーロ・チョコレートは10月16〜24日の日程で催された。
 ユーロ・チョコレートとは「チョコのお祭り」である。チョコレートメーカーが各国から集まり、ペルージャの街中に露店を出してチョコを売りまくる。広場のあちこちではチョコの彫刻が彫られ、その欠片を食べながらまたチョコを物色する。咽が渇けば、ホット・チョコレートを飲む。町全体がチョコレートの匂いに包まれるのだ。
 そのチョコのお祭りのためにイタリア内外から観光客が押し寄せ、週末ともなると街中を歩くのも一苦労である。僕は街の中心部まで5分もかからない場所に住んでいるので、ユーロ・チョコレート期間中は騒がしさが倍増していた。
 僕はチョコは好きだ。必ず家にチョコが常備されている。しかしこのユーロ・チョコレート、住んでいる方としては理解できない部分が多々ある。まずその値段。どのチョコレートも高い。そこら辺の街のスーパーで買えるチョコでさえ、1.5倍の値が付いている。ユーロ・チョコレートでしか買えないチョコのために、大枚を叩くのはわかる。が、日常的に安く購入できるものを、わざわざ行列に並び、高い金を出して買っている。
 「チョコのお祭り」自体、実際のところ理解不可能なのだが、そのお祭りに何故かメリーゴーランドがあったり、掃除機メーカーが実演販売していたり。去年は洗剤を配っていた。街興しでやるのであれば、商店も協力的にすれば良いものを、あまり連携は取れていない。チョコレートをテーマにしてはいるものの、商売が先にあって、文化的な催しはそっちのけという感は否めない。
 商店街育ちの僕としては、ツッコミどころは沢山あるのだが、イタリア人のお祭りの楽しみ方が顕著に現れている気がする。新学期が始まった学生はチョコレートの匂いを横に、大学へ向かう。新入生は新しい友達と共に、チョコを食べ、街中で旧友に会う。
 ペルージャでのユーロ・チョコレートは今年で11回目だとか。思っていたよりも新しい。知人が新しく「ペルージャ映画祭」を企画しているが、市は保守的で「ペルージャには、ウンブリアジャズとユーロ・チョコレートがあるから」と動かない。
 このユーロ・チョコレートが終わると直ぐにサマータイムが終了する。気がつくとクリスマス用の電飾が準備され、あっという間に季節が冬に変わる。今年のユーロ・チョコレートでは、ホット・チョコレートを1杯飲んだだけだった。グリコと森永があったら、間違いなく買っていただろうけれど。

Eurochocolate :: Perugia 2004 ::
http://www.eurochocolate.com/index.html