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最近は写真日記。

少年漫画と少女漫画

 一般に少年漫画と聞いて女性がイメージするのはドラゴンボールだったりワンピースだったり、人によっては北斗の拳だったり。逆に少女漫画と聞いて男性がイメージするのはガラスの仮面ベルサイユのばらだったり、最近ではエースをねらえ!だろうか。漫画喫茶が流行る以前は、その垣根は明確だったろう。本屋に行っても棚によっては男女の差や年齢の差があって、男性1人で少女漫画コーナーに居ると奇異な目で見られるものである。
 僕が少女漫画を読み始めたのは高校の時で、吉野朔実が入り口だったことは前にも書いた。それ以外にも大島弓子萩尾望都いくえみ綾、きらなど名前を挙げるとキリがないほどの少女漫画を読んだ。内田春菊は少女漫画に入るのかはわからないけれど、彼女の作品もほとんど購入したし、山岸涼子の作品も一時期イヤというほど読んだ。
 少年漫画は最近では抽象的な作品も増えてきたが、基本的に話しが単純で動きが多くて、台詞が少ない。アフタヌーンやモーニング、スピリッツなどになると話しが政治的、社会的になって、やはり成人漫画とカテゴライズするべきだろうか。少女漫画の場合、話しは単純ながら表現が抽象的で、動きが無い。台詞が多くて、基本的に人間の内的世界を言葉にしているものが多い。どちらの漫画も作品ごとの程度の差*1は激しいが、以上の様に大まかに分類できるだろうか。
 幼稚園からアニメなどを見始めれば、小学校高学年に成れば各々のアニメに対する価値観が定まってくる。それに伴って漫画を選ぶ基準も決まってくるだろうし、その逆もあり得る。幼児アニメの場合、対象が男女両方であるのに、それ以降はほとんどの作品が男性向けに作られている気がする。そのために男性は少女アニメや漫画から遠ざけられて、女性的思考からも遠ざけられると言っても良いだろうか。もちろんアニメや漫画以外にも音楽やドラマなど、ハイブリッドなものがあるが、漫画喫茶のおかげで漫画もハイブリッド化、もしくはボーダーレス化してきていると思う。
 世界的に見て日本は漫画のシェア率No.1で、今まではそこに男女差が存在していた。ダ・ヴィンチでも良くランキングを掲載していたが、漫画がハイブリッド化することは、今の子供たちにとっては当たり前の現象なのだろう。少女漫画を初めて読んだ時に、こんなものばかり読んでいる女性にはどうやっても口げんかでは勝てないと感じたものだったが。

*1:ジャンプで直ぐに打ち切りなる漫画や、可愛い女子ばかりを描くだけで作品として成立していない少女漫画など