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最近は写真日記。

大学生の勉強:僕の場合

 前期授業開始時は、とにかく授業をボイスレコーダーに録音し、授業中はわかる言葉はとにかくノートに書いて行った。ノートはもちろんイタリア語で。それでもイタリア語の能力が低い僕には、どうやっても授業を全部理解することもできず、ノートも単語だけで、その場で長文にしてまとめることができない。教科書が手に入らない間の授業は、ほとんどついていけなかったが、教科書のコピーを入手してからは、授業で何をやっているのかがわかるようになった。問題はやはりイタリア語で、特に専門用語。小学館伊和中辞典に載っていないようなものが日常的に出てくるので少し戸惑ったが、専門用語の場合は英語でも使用されているものがほとんどなので、それぞれの科目の専門書を読んだ経験があればなんとかなるだろう。というのも、結局は学部の授業になるので、偏ったことはやらないからだ。
 考古学の方法論については共通なので問題は無かったし、他の科目にしても情報が手に入り難いということは無かった。母国語でもわからないことは、結局は他国語でもわからないというのが僕の持論だが、海外生活が長くなるとこれは変化するだろうか。僕はできれば自己形成は母国語だけで行いたい。
 ボイスレコーダーは、結局のところ録音した時間分の時間が無ければ聞くことができないので、最初の月以降は、必要な授業だけを録音するようにした。例えば1日8時間の授業があったら、次の日までにそれを全部聞くことは不可能だ。それが毎日になると身体が持たない。結局、授業中に全てを理解することは諦め、キーワードだけを押さえるように努めた。また定義の曖昧なものは日本語で調べ、読んだりして、それを和伊で調べたり、高校生用の教科書を購入したりした。
 大学の教科書は本を開いただけでうんざりするほど、小さな字でびっしりと書き込まれており、しかも遠回しな表現が多いので、全てを読むとなると時間がかかり過ぎる。高校生用の教科書で、基礎的な事を学んで、それ以上のことを大学の教科書で補完する。と書いたけれど、勉強においては自然なことだろう。時間的な余裕があれば、最初から大学の教科書を全て読んでも良いだろうが、外国人には滞在許可証というものがあるのでこれを更新する為にはテストに合格していないといけない。
 高校の教科書も、本屋に行けば教科毎にまとめられたものが売られているので、それに目を通せばイタリア語の勉強になるし、わからないことがあっても高校レベルなので調べやすい。前期は授業時間が多かったので色々と足掻いていたが、結局、日本語の本で基礎を学び、イタリアの高校生の本を読んで、足りない部分を大学の教科書で補うという方法に落ち着いた。高校生用の本は、わからないところはとにかくノートに書き出して、辞書を引いての繰り返し。その方法でテストは5つ終了。今のところは順調ではあるようだ。