apoPTOSIS:mod.HB

最近は写真日記。

結婚、結婚。

 日本に帰国する度に必ず誰かが結婚している。昨夜も高校の同級生で、バスケ部で一緒だった友人の結婚パーティー。式は身内だけで行ったそうで、今回もパーティーと言うよりはただの夕食。集まったのは5人。別々には連絡を取り合っていても中々集まる機会が無かったので、丁度良い機会だった。それぞれに忙しく、話しを聞くと「すげーな」という人間ばかり。服装も髪形もバラバラで、異様な集団に見えたかもしれない。
 バスケの話しや、高校と部活の時の想い出話、下ネタでは隣の客に嫌がられて、高校生ノリで馬鹿な集まりだったろう。結婚した友人に会うのは2001年以来。「結婚しました」ハガキに写っている新婚さんを観ているとほほ笑ましい。次に誰が結婚するのかという話しでも、既に順番が決まっていた。
 友人に「お前は無いな」と言われて、「だよな」と皆が頷く。出会ってから10年以上経っているから、流石に僕の性格も知っている。ただ高校の頃は「お前、将来は本当にどうすんの?」と思われていたふしがあって、最近になって「本当にやってんだ、何だっけ?穴掘り?」とか言われる。確かに彼らとは部活ばかりの関係で、しかも高校3年目は僕はオーストラリアに行ってしまったので、日本に帰国した時には全員卒業した後だった。
 真面目な話しをするのも初めてだったかもしれない。「俺は、お前らみたいにやりたいこととか無いんだよね。趣味とかも、これっていうものがない。けどさ、この国に居るとそれでも生きられるんだよね。お金も物もあるし、生活にも困らない。幸せは人それぞれだけど、平均化されているから、正に普通って生活が幸せなんだろうけれどさ。そんな風に生きていると結婚とかって良いなぁって思うけれど」と言った友人が僕に向かって、「お前が結婚を理解できないのは、そういう怖さが無いからだよ。このまま1人で、何も無かったら、本当に怖いって思わないか?」と笑った。
 高校を卒業して、友人が結婚して久しぶりに再会する。それぞれの人生があって、それでも僕らは縁が合って、話しをすれば色々な想い出を共有している。「あのころの未来に、ぼくらは立っているのかなぁ。全てが思うほど、うまくはいかないみたいだ。このままどこまでも、日々は続いていくのかなぁ。雲のない星空が、マドのむこうにつづいてる。あれからぼくたちは、何かを信じてこれたかなぁ。夜空のむこうには、もう明日が待っている」SMAP夜空ノムコウ」Lyric by スガシカオを帰りの電車の中で思い出した。