結城信輝

　結城信輝はある時期僕の憧れだった。小説版の出渕裕の絵も好きだったけれど、結城信輝がOVAロードス島戦記で描いたものは本当に素晴らしかった。どちらも漫画を書いていたけれど、どちらも途中で終わってしまった気がしていた。出渕裕はルーンマスカー。結城信輝はヴェルバーサーガ。先日ネットで結城信輝を検索しているとヴェルバーの新作が去年の１０月に発売されていたことには驚いた。２巻目以降話しが続いているのは知っていたが、もう単行本化はされないんだろうと思っていたからだ。日本に帰る楽しみができたが、肝心の１、２巻は高校の時にGainaxのアニメーターに成ると豪語していた友人に貸したまま返ってこない。ルーンマスカーも確か貸したままだが、画力は圧倒的だったので本当に何処かでアニメーターをしているかもしれない。と思って調べたら本当にGainaxでアニメーターに成っている上に、Gainaxいち押しの若手アニメーターでインタビューとかされているから受けた。しかも作画監督までやってる。当時は漫画家ではなくてアニメーターに成ると言っていた彼は、僕には新鮮だった。
　ロードス島戦記は中学１年次にハマッて彼らの作品もその頃には読んでいた。結城信輝の作品はロードス島以外では知らなかったが、ネット検索してみると色々と活躍しているらしい。ファイブスターストーリーに風の大陸、銃夢、天空のエスカフローネも彼のキャラクターデザインだ。ちなみに銃夢は確かハリウッドで映画化が決定していたと思う。ゲームでは聖剣伝説３やクロノ・クロス。
　ロードス島戦記OVA記録集は１、２巻どちらも持っていたがいつも結城信輝の原画に見入っていた。原画とアニメとして映像に映し出される画の質の差に中学１年ながら呆れていたが、アニメの設定資料集などを買ったのはロードス島戦記以外にはなかった気がする。漫画家の画集を買ったこともないので、やはり僕にとって結城信輝は特別な存在だった。