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最近は写真日記。

漢字が書けません

 「え?ふざけてるんじゃなくて、本気で?」と言われるくらい、僕は漢字が書けない。僕を知る人の間では有名な話しで、「PCが無ければ文章が書けない」というのは正に僕の様な人間を指すのだろう。
 書道は小学校1年から中学まで続け、高校での選択授業ではまた書道を選んだ。小学校の頃には市で賞を取ったこともある。が、それでも漢字が書けない。お手本を見ながらであれば、いくらでも書ける。漢字のイメージさえできれば、トメ、ハネ、何を気をつけなければならないのか、しっかりとわかっている。しかし自分の記憶の中にはまるで漢字を憶えるスペースが無い様だ。
 森博嗣もまた、西之園萌絵に「数字はいくらでも憶えられる。しかし漢字は駄目だ」と言わせている。犀川先生の方だったか。どちらにしてもそういう意味では、数字の方が得意だし、カタカナ言葉の方が憶えやすい。例えば日本史のテストであれば、「答えがわかっているけれど、漢字が書けない」という事態にいつも陥っていた。
 中学までは諦めずに何度も練習した。しかし高校に入り、大学を出る頃、「僕は漢字は書けない」と諦めた。何故だかは、未だにわからない。本も読んだし、文章も良く書いた。手書きだった頃は、いつも辞書片手にペンを握っていた。それでも憶えられない。読むことはいくらでもできる。しかしそれでも、いざ自分が書くとなるとまるで漢字が浮かんで来ない。
 こればかりは努力では、もうどうにもなりそうにない。PCを使い始めてからは漢字離れがいっそう進んだし、PC無し、辞書無しで日本語で文章を書けと言われたら、酷い文章に成ること間違いなしである。子供の頃に頭をぶつけ過ぎたからか。何処かの機能が破損しているのか。ストーリーを持った物事ならばいくらでも憶えている。しかし思い出しながら絵を描けと言われても細部を埋めることができない。漢字もそれと同様だろう。僕の記憶構造は、そういう部分が明らかに欠落している様だ。