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最近は写真日記。

ドラマと言えば堤とクドカン

 僕にとって堤幸彦の代表作はケイゾクである。もちろん金田一少年の事件簿も見てはいたが、原作が漫画なだけにやはりイメージとして縛られるものがあった。サイコメトラーも原作は漫画だし、ぼくらの勇気未満都市はジャニーズだらけだったので見るに絶えず。しかしケイゾクからの堤幸彦は弾けたと言っても良い。中谷美紀渡部篤郎のコンビは、今では仲間由紀恵阿部寛のコンビに変わってはいるものの全ての堤幸彦らしさはケイゾクにあると思われる。
 堤演出を見ているとエヴァと被るのは僕だけではないだろう。明らかに影響を受けている。ケイゾク・映画Beautiful Dreamerでは作品自体がエヴァに近づいていた。ケイゾク以降、堤とオフィスクレッシェンド物以外、僕はドラマを見なくなった。もちろん面白いものを薦められれば見るが、月9などは好んで見ることはない。定番と言われるような(既に堤演出も定番だが)映像、語り口の重いドラマは見ていて疲れてしまうのだ。
 例外的にチェックするのが宮藤官九郎脚本のドラマだ。池袋ウエストゲートパークで僕は宮藤官九郎を知ったから、その時には彼は既にメジャーだった。ちょい役でドラマにも出るクドカンだが、僕は彼が脚本を書かないドラマは外れが多いと思っているのでほとんど見ていない。IWGPの話しをすると原作・演出・脚本・出演者・影響にも話しが膨らむのでそれはまた次回に。
 堤幸彦の作品で面白かったのは、ケイゾク・劇場版、ブラックジャック、Quiz、トリック・劇場版、溺れる魚IWGP・スープの回、ハンドク、ピカンチ、Stand Upは途中でイタリアに来てしまったので全て見られず。プリズンホテルに関しては何とも言えない。トリックの山田と上田のコンビが、森博嗣西之園萌絵犀川創平のコンビに被るのは僕だけかだろうか。ピカンチに関しては、作品自体は平凡だろうけれど僕が団地育ちだったので分かりやすかった。
 宮藤官九郎作品では、IWGP木更津キャッツアイ、GO、ピンポン、僕の魔法使いは断片的に、ご近所探偵TOMOEは彼の脚本ではないけれど見てしまった。木更津キャッツアイは時々演出がもたつくことがあったけれど、脚本は抜群だった。日本シリーズはもちろん未だに見ることができない。GOにしてもピンポンにしても、クドカンの脚本は窪塚洋介のためにあったようなものだったけれど、それももう観ることはないのだろうか。
 堤やクドカンの作品を見始めてから感じることは、彼らの作品は明らかにビデオ世代の作品だ。木更津キャッツアイでは作品の中でオタクがやるようなことをしていたけれど、要するにエヴァの観方と同じだ。ビデオで録画して、スロー再生したり、一時停止したり何度も作品を観ないとわからないものが隠されている。逆にこれがないのが、月9などの定番ドラマで、画面から目を放していても物語がわかってしまうので結局集中できず面白くないのだ。