TURNER HOTEL:日本語の難しいすること
注目URLで話題になっていた日々雑感で紹介されていた「ローマの一番良い三流のホテル」。日本語は本当に難しいな、と爆笑してしまった。
とりあえず見てみよう。まずはトップページ。紹介文一行目からこれだ。
Turnerホテルは、三流のホテルです。ローマのセンタに建ててやりました。
「建ててやりました」。
しかも「三流」。
ええ、日本語の文法はある意味完璧ですな。威厳さえ感じる。三流であることに何の恥じらいも無いところがまたイタリア人らしい。
しかし、イタリア語の方はと言うと
L'hotel Turner ? un albergo a tre stelle di categoria superiore, situato nel centro di Roma,
「ターナーホテルは一流の3つ星ホテルで、ローマの市街地にあります」となっている。日本語は間違っていないけれど、訳は間違っています。しかも思いっきり。問題はその後。
日本語の紹介文では意味があまりわからない。ホテルの紹介をしているのか、Porta Piaの紹介をしているのか、どっちなんだ。わかるのは「作った」の前には必ず「から」が入るということくらいか。まるで英語の受動態のテストで、前置詞がわからなくなって、全てに「by」を入れたくなる状態である。
原文の方もあまり良い紹介文とは言えないが、要するにそばにPorta Pia、裏にはマルクス・アウレリウスの壁、それに官庁や各国の大使館や領事館に近い場所にホテルはあると言っているのだ。
それ以外にも細かいツッコミどころはいくらでもあるが、リンクを見てみる。
「どこにありますか」 こっちが知りたい。
「普通の部屋とスウィート」 中にはトルコ風呂もあるらしい。
「余分サービス」 あれぇ?おかしいなぁ、なんで余るのかなぁ。
「バー&朝食室」 何故、朝食だけ別室?
「歓迎会」 会費はいくらになりますか?
「価格表」 ぼってるだろ、それ。しかも訳合ってるし。
親切にもそれぞれのページ、それぞれしっかりと日本語に訳されているので、覗いてみる価値はある。
例えば「歓迎会」。
Turner ホテルは1800年に建てられていた、しきりに復原した建物ですから、お客様にすべての楽しみを申し出ます。
「三流」なだけに「しきりに復原」も必要なのだろう。
が、
「お客様にすべての楽しみを申し出ます」って、
客はどっちなんだ?
「reception」がフロントじゃなくて、「歓迎会」になってしまったわけだが、「絹のダマスカスで飾られて、金色の化粧しっくり細工で」など、天使ちゃんの顔なみにアンニュイな仕上がりである。
間違っても泊まることは無いと思うけれど、見学には生きたいホテルだ。だってローマの一番よい三流のホテルなんだし。
日々雑感 2005年1月
http://www.geocities.jp/navyfrog993/HibiZakkan/05/Jan05/Jan05.htm
ローマの一番良い三流のホテル
http://www.hotelturner.com/giapponese/italiano_jap.htm
まだ差し替えられていない、正確な日本語ページ
http://phaos-.hp.infoseek.co.jp/hotelturner/giapponese/italiano_jap.htm