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最近は写真日記。

現代人の「恐れるもの」

 Yahoo!ニュースより。

かつて怖いものの代表と言えば「地震、雷、火事、おやじ」だったが、現代人にとっては「大地震、異常気象、強盗」ー。

 なのだそうだ。確かに日本列島を襲っている、相次ぐ地震は恐怖である。それに次ぐ「台風や大雨、渇水などの異常気象」も問題ではある。気になるのは3位の「泥棒や強盗などの侵入者」だ。安全な国と言われた日本。以前の「地震、雷、火事、おやじ」であれば外敵からの攻撃に対しての恐怖は入っていない。4位にしても「個人情報流出による不正使用や詐欺」と物騒になりつつある。
 セキュリティ、もしくは治安の低下は何を意味するのだろうか。安易に倫理観の変化、低下とは言い辛い。「泥棒や強盗などの侵入者」の内訳として、日本人と外国人の割り合いがあったら良かった。予想するにこの「侵入者」は、最近の強盗殺人の犯人として「外国人」が多く上げられ、「凶暴な犯罪者は外国人だ」というイメージ付けの結果なのではないか。つまり「日本人であればそんな凶悪で非倫理的なことはしない」という国民の感情と、外国人に対してバイアスをかけたい側の思惑が一致した結果なのではないだろうか。
 ただペルージャに来て感じたことだが、確かに外国人の犯罪は多い。スリといったらジプシーだし、ひったくり、麻薬といったらモロッコ、暴力はアルバニアとかアラブとか。これは僕がこっちに来てから実際に被害にあった人たちの話を聞いた後のイメージ。来る前のイメージであれば「治安は日本ほどは良くないからイタリア人には注意すること」なんて考えていたけれど、注意しなければいけない相手はイタリア人ではなくて、その他の外国人だった。外国人の犯罪が多発すれば自国民は外国人を危険視し始める。フランスで問題になっている暴動も、その結果なのだろう。
 治安の低下を外国人の所為にして排除するのは何処の国でも見られる現象だろう。その対処として、公共の秩序に重きを置くか、自警のレベルを上げるかの二つに分かれるのだろう。日本はどちらに向かうのか。少なくとも今の警察組織では、その実力に関わらず信用が低いから、その権威も機能しないだろう。