apoPTOSIS:mod.HB

最近は写真日記。

授業始まり

 先週後半から後期授業開始。日本の様な1年を通しての通年授業は無く、長くても3ヶ月である。ここら辺は「大学のシステム」で検索してもらえば、授業形態については書いてある。
 日本であれば授業が始まる前に、ある程度のオリエンテーション期間や、試聴期間があるが、ペルージャ大学の授業にそんなものは存在しない。また日本の大学は、大学の決めたカレンダー通りに授業が始まるが、ペルージャでは教授の予定次第なのだ。例えば今期の始まりは2月28日だと言われていたが、当日に授業が始まったものは、僕の場合は1つも無い。時間割りもその前の週には張り出されるものの、取らなければならない授業が全て被っていたりして、授業が始まるまで一苦労なのである。またそういった調整は、教授側ではなく、生徒側が事務に行って交渉しなければならない。
 とにかく気をつけなければならないのが、授業開始日、時間割り、変更された時間割り、変更された教室などである。例えば運良く授業が始まり、張り出された時間割り通りにいったとしても、今度は教室の問題がある。例えば今期履修しなければならないラテン文学だが、教室は十分な広さはあるものの、それでも生徒が入り切れない。椅子に座り切れない生徒は地べたに座り、それでも入り切れない生徒は教室のドアの外で立ち聞きしている。日本であれば教室変更は直ぐに行えるだろうが、イタリア人の場合「来月には」というのが常套句である。今回は3月末には復活祭も控えているので、「復活祭の後には新しい教室を探しましょう」ということだった。つまりそれまで、地べた座りとドアの外での立ち聞きを回避するためには、場所取りをしなければならないのだ。
 日本の大学で有名人が行う様な授業ならばわかる。しかし必修科目が事あるごとにその調子だと、授業を受ける気力が削がれる。また日本であれば、授業が休講になる場合事前に掲示板に張り出されたり、授業中に伝えられたりするが、イタリア人の場合、何の連絡も無しに教授が来なかったりする。当日休講でも学生主事などが連絡に来るのが日本の大学だが、ペルージャの場合20分待っても教授が来なかったら休講と、生徒の間では暗黙の了解に成っている。
 授業料が安いのは良いが、学生が蔑ろにされているのは考えものである。かといって、日本の様に高い授業料を払っていれば、授業割も学生課もしっかりと組織化されるとは言えないのがイタリアなのである。