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最近は写真日記。

アテネ五輪男子サッカー:日本対イタリア

 結果は2対3。個人的には3対1くらいで勝って欲しかったが、あまりにも日本代表の出来が悪過ぎる。ディフェンスは相変わらずザルだし、ディフェンダーとGKの連携も取れていない。個人技はあるのだが、基本的なプレーがまるでできない。例えば囲まれた時のトラップにしても、繋げなければいけないパスにしても荒さが目立つ。
 その差は小野にパスが回った時に顕著なのだが、例えば中田や俊輔にしても個人技というよりもパスの精度に力を入れ、自分を殺してでもパスを繋げようとする。小野にしても今回の大会ではそういった役割を担っていた。しかし周りのU23の選手はプレスがかかればかかるほど、パスの精度が下がり*1、ミスが目立つようになる。プレスというのは諸刃の剣で、攻撃的なディフェンスを行える分、失敗すると失点する危険度が増す。
 プレスを切り抜けるには精度の高いパスと早いパス回しが基本だろうが、今回の五輪代表は早い攻撃を掲げていたくせに、個人技としては早くても、チームプレイになるとトラップやパス、全てにおいて平均的だった。平均的では体格や身体能力の勝る他国に敵うわけもない。
 2006年のドイツワールドカップを目標に据えているというが、後2年でそういった修正ができるのか。特にディフェンス面ではトルシエサッカーを知らない選手のレベルが、前回より落ちることは目に見えている。攻撃的サッカーにしてもセットプレイだけではなく、流れの中で攻撃的であって欲しい。彼らを引き継ぐジーコのことだからオフェンス重視で行くのだろうが、ここまでディフェンスにまとまりがないと修正も困難だろう。
 パラグアイはガーナに負けている。日本は前回パラグアイに負けているので、次回のガーナ戦、このままだと負ける可能性が高い。五輪全敗ということもあり得なくもないが、色々な意味で彼らには「負けたことがある、というのがいつか大きな財産になる」ということを将来のために経験しておくべきなのかもしれない。

*1:もちろんプレス自体、ミスを誘うためにかけるわけだが、日本U23の選手たちはその対処がまるでできていない。中田や俊輔、小野であれば落ち着いて対処している